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絵の具

絵の具にはいくつかの種類があります。水彩絵の具油彩絵の具、アクリル絵の具などです。 ここでは、水彩絵の具と油彩絵の具について、それぞれ説明します。

水彩絵の具   油彩絵の具
比較画像(別窓)


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水彩絵の具 watercolors

水彩絵の具画像

 水彩絵の具には「透明水彩」と「不透明水彩」とがありますが、 ここでは私のよく使う透明水彩を水彩絵の具として紹介させていただきます。

 水彩絵の具は顔料をアラビアゴム、水、グリセリンなどと練り合わせたものです。 水溶性なので、使用時にはそれをさらに水で溶かして使います。
 「サクラマット」「クサカベ」「ホルベイン」「ウィンザー&ニュートン」など、 多数のメーカーが販売していますが、それぞれ色の揃えや発色などが異なるそうです。 よく小学校などで見かけるサクラマットは安価ですが、あまり質が良くないらしいです。

 特徴は透明度が高いことと、(紙に染み込むので)厚みが出ないこと。 よって仕上がりはスッキリしたものになりやすいです。独特のランダムな色の揺らぎ・むらっけ から、整った美しいぼかしグラデーションまで表現可能で、紙の質感の残る優しい温度のある 絵となります。

 絵の具の色によっても透明度が異なりますが、どの色も薄めるほど透明度が高く淡い色に なります。よって、薄い色を作りたい時には、基本的には白を混ぜるのではなく水で薄めて 作ります。 また、他の絵の具と違い、白色は塗り残しによって の地色を生かして残します。

 透過性が高い、すなわち隠蔽率が低いので、一度何色かを塗った後に重ねると、 下の色が透過して新しく塗った色と合わさります。この特性によって面白い効果を出す こともできますが、まったく違う色で塗り直すことが難しくもなります。


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油彩絵の具 oilcolors

油つぼに入れたペインティングオイル画像 油絵の具画像

 油絵の具は主に鉱物系の顔料を亜麻仁油(あまにゆ)やけし油などと練り合わせたものです。 油性なので、使用時に溶かす時には溶き油を用い、筆の洗浄にも洗浄用の油を使います。

 溶き油(ペインティングオイルなど)は揮発性が高いため、より多く油を混ぜて 一見絵の具が軟らかくなった方が、かえって乾きやすかったりします。乾くのには大体3日以上かかる そうですが、油の入れ方や気候等で大きく変わると思われます。 また、絵の具とあいまって独特の匂いが出ます。広くて通気性の良い部屋(もしくは屋外)を推奨。 密室では扱わない方が身のためです。

 特徴は隠ぺい率が高いことと、(基本的にキャンバスの表面に絵の具を乗せ重ねていくために) 厚みが出せることです。 よって仕上がりはずっしりしっかりしたものになりやすいです。表面がデコボコになるくらい絵の具を置いた 重厚なものから、荒々しいタッチを残したもの、なだらかなグラデーション、薄く重ねた繊細な描写まで、 広く多様な表現が可能で、描き手の塗り方の特徴が殊更顕著にでます。

 よほど溶き油を多く使わない限り透明度は非常に低く、薄い色を作りたい時には白を混ぜます。 よって、絵の具の生産の3分の1が白に類するものだと言われるほど白の使用率は高くなりがちです。 基本色のセットを買うと、白だけチューブが大きかったりします。

 絵の具の色によってや油の加え方によって異なりますが、基本的に透過性は非常に低いです。 すなわち隠蔽率が非常に高いので、一度何色かを塗った後に重ねると、下の色を覆い隠します。 ただし、上記の通り油絵の具は乾燥速度がとても低いので、 直接キャンバス上でじっくり色を混ぜ合わせる事もできれば、 乾くのを待って上から色を被せることもできます。

 なお、色の付いた水、といった風な水彩絵の具の溶き方と異なり、溶き油は普通、 絵の具を軟らかくする程度の使用です。しかし、色の付いた油のごとくひたひたにして描く人もおり、 それが仕上がりを大きく異なるものにする一因にもなっています。